[第2エリア]
クスノキ
Cinnamomum camphora (L.) J.Presl
モクレン目 クスノキ科 クスノキ属

関東以西から九州にかけての暖地に生育する常緑高木で高さ 50 m の巨木になることもある。神社などに多く、古くに渡来した帰化植物であるとの説もある。葉や茎から防虫剤となる樟脳がとれる。

樹皮は灰褐色、縦に裂け目がある。葉は互生、革質で卵形から長楕円形、長さ 5〜12 cm。葉脈は基部付近で主脈から目立つ側脈が左右に伸びており、葉裏のその分岐点にドマティアとよばれる小部屋がある(捕食性ダニのすみかともいわれる)。

花期は5〜6月。直径 5 mm ほどの小さな黄白色の花をつける。花被片は6個。雄しべは3個づつ4輪につき、最内輪は仮雄しべ。葯は弁開する。雌しべは1個、子房上位。果実は液果で球形、直径 8〜10 mm、秋に黒色に熟す。果実は種子を1個含む。