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ムラサキケマン
紫華鬘
Corydalis incisa (Thunb.) Pers.
真正双子葉類 キンポウゲ目 ケシ科 キケマン属
日本全土に分布。木陰でやや湿った草地に生える。生活史はやや特異で、春に発芽、初夏まで成長した後に地上部はいったん枯れ、秋になると再び葉を出し、春になると開花、結実して全体が枯れる。全草有毒。高さ 20〜50 cm。全体が柔らかく、傷つきやすい。傷つけると乳液を出す。葉は2〜3回羽状に裂ける。 花期は4〜6月。茎の上部に長さ 1.2〜1.8 cmほどの紅紫色/白色の花を総状につける。花は左右相称。蕚片は2個、極めて小さく、ときに発育しない。花弁は4個。外側の花弁2個は大きく、上下に位置し、上の花弁の後端には距があリ、蜜を蓄える。内側の花弁2個は左右に位置し、先端が閉じている。雄しべは2個(3個ずつが合体?)、上下に位置し、各雄しべには葯が3個ある。雌しべは1個、子房上位。果実はさく果で細長い楕円形、長さ 1.5 cm ほど。熟すと2つに裂けて果皮が巻きあがって種子をとばす。種子にはエライオソームがあり、アリ散布される。 「ケマン(華鬘)」は仏殿の欄間など飾る装飾品で、花鳥などを透かし彫りにしたもの。 |