![]() [第2エリア] |
ノビル
野蒜
Allium macrostemon Bunge
単子葉類 キジカクシ目 ネギ科 ネギ属
中国から朝鮮半島にかけて自生し、古くに日本に渡来した多年草。草地や土手に生える。 地中に鱗茎をもつ。鱗茎は直径 1〜3 cm、白色の外皮で包まれる。葉は根生し、線形、長さ 20〜30 cm、幅 2〜3 mm、濃緑色、断面は中空で三日月状。全体にニラ臭あり。 花期は5〜6月。高さ 50〜60 cm、断面が円形の花茎を伸ばし、頂端に散形花序をつける。花序ははじめは先が尖った総苞に包まれている。花柄は長さ 15〜20 mm。花は直径 8〜10 mm、淡紅紫色。花被片は6個、長さ 4〜5 mm、中央に紫色の筋がある。雄しべは6個。雌しべは1個。4〜6倍体で種子はできない。紫黒色。花序の一部または全てが紫黒色の珠芽(むかご)に変わることがある。 和名は「野に生えるヒル」の意味であり、「ヒル」はニンニクなど刺激臭のある野菜のこと。 全草、特に鱗茎は食用とされ、古くから山菜として親しまれてきた。また民間薬とされることもある。 |