[第2エリア]
オオバコ 大葉子
Plantago asiatica L.
真正双子葉類 シソ目 オオバコ科 オオバコ属

日当たりの良い路傍などに多い多年草。日本中で見られる。やや湿った場所を好む。踏みつけに強いため、路傍など人通りの多い場所で優占することが多い。またこのため車前草ともいう。葉は根生し、卵形で長さ 4〜15 cm、数本の葉脈が目立つ。

花期は4〜9月、葉の間から高さ 10〜20 cm の花茎をのばし、小さな花を多数つける (総状花序)。個々の花は1枚の苞葉と4枚の萼片で覆われる。花弁は合弁で筒状、先が4裂する。雄しべは4個、花冠に付着し、長く飛び出る。雄しべは1個、子房上位、2心皮性で2室、中軸胎座。花は雌性先熟のため、花序の上部の花(若い花)は雌しべを伸ばしており(下写真上)、下部の花は雄しべを伸ばしている(下写真下)。風媒花。果実は蓋果。種子表面は濡れると粘液質になり、ヒトなどに付着して散布される。

全草や葉、種子は民間薬とされ(それぞれ車前草、車前葉、車前子とよぶ)、消炎、咳止め、利尿、止瀉などに用いる。とくに最近ではオオバコ茶として一般的。花茎は強靭であり、2本を絡ませて引っ張りあう遊びがよく行われた(そのため相撲取草ともよばれる)。