[兵太郎池]
スイレン 睡蓮
Nymphaea sp.
スイレン目 スイレン科 スイレン属

池などの止水域に生育する多年性の浮葉植物。スイレン属の中で日本に自生するのはヒツジグサ(N. tetragona)のみであるが、さまざまな園芸品種が栽培されている。構内では兵太郎池一面にスイレン属の(おそらく)園芸品種が繁茂している(種は不明)。以下の記述はスイレン属の一般的な特徴。

地下茎が発達し、そこから長い茎を伸ばして水面に葉や花を浮かべる。葉は円形から広楕円形、中心付近に葉柄が着き、その部分に深い切れ込む。一般的な葉とは異なり、気孔は葉の表側に分布する。

花期は 6〜9月。根茎から直接伸びる花柄の先端に直径 10〜20 cm ほどの大きな花を単生する。萼片は4個。花弁は白色、多数。雄しべは多数、花弁から雄しべへの移行は連続的(下写真)。花弁や雄しべは螺旋状につく。花の中央に多数の心皮が放射状に合生した盤状の雌しべが存在する。果実は水中で熟し、裂開すると水面に浮かぶ種子を放出する。