1, 2. Actinocyclus octonarius. 1. 生細胞. 2. 殻. ともに殻面. 下田沖 (2011.5.15 (1); 2010.10.15 (2)). Scale bar= 20 µm (1), 10 µm (2).
オクロ植物門 珪藻綱 コスキノディスクス目 ヘミディスクス科
Actinocyclus octonarius
Ehrenberg 1838
Synonym(s):
Actinocyclus ehrenbergii Ralfs in Pritchard 1861
単体性で細胞は短円筒形。殻面はやや膨らみ、殻套部は比較的広い。
直径20-300 µm。殻は厚く、干渉のため微分干渉顕微鏡では紫褐色や青緑色を帯びて見えることが多い (図2)。葉緑体は黄褐色、盤状で多数 (図1)。
条線は束線状、中心域から縁辺の唇状突起へ伸びる3-120列の放射状小室列で殻頂面は区画され、区画内の小室列は区画の中軸に沿って平行に伸びる。小室は明瞭な点孔状で 6-8個/10 µm。殻套部の小室列はより細かく15個/10 µm。殻頂面の縁辺部に明瞭な円形の擬結節が1個ある (図2の右下)。殻頂面と殻套部の境界付近に1輪の唇状突起列があり、各唇状突起間は 8-11 µm。
汎世界種で沿岸域に広く分布する。
参考文献 References
- Hasle, G.R. & Syvertsen, E.E. (1996) Marine Diatoms. In: Identifying Marine Phytoplankton. (Tomas, C.R. Eds), pp. 5-386. San Diego: Academic Press.