1-3. Chaetoceros didymus. 生群体 (帯面). 下田港 (2010.5.15). Scale bar = 50 µm (1, 2), 20 µm (3).
オクロ植物門 珪藻綱 キートケロス目 キートケロス科
Chaetoceros didymus Ehrenberg 1845
Synonym:

細胞はまっすぐな群体を形成する。蓋殻は長楕円形、長径 10-40 µm。帯面では四角形。蓋殻中央に特徴的な半球状の突起がある。葉緑体は黄褐色、板状、2個で蓋殻に面している。ピレノイドが半球状突起内にある。刺毛内に葉緑体はない。

殻頂縁両極から2本の長い刺毛が反対側に伸びている。刺毛は隣接細胞の刺毛とは基部近くで交叉することが多いが、群体からかなり離れたところで交叉する個体もある。刺毛基部は円柱状で丸い小孔が点在するが、先端部は四角柱状で各面に1列の小孔列がある(12小孔/1 µm)。群体末端の刺毛はやや太い。蓋殻中央の半球状突起中央には低い外突出部を持った1個の唇状突起がある。蓋殻には小孔列が放射状に分布する。休眠胞子は平滑、母細胞の一端につくられ、隣接細胞の休眠胞子と密接して対になる。

熱帯〜温帯域に広く分布する。日本沿岸ではときに大量に出現する。

参考文献 References