1, 2. Protoperidinium conicum. 生細胞 (1). 殻 (2). 下田港 (2010.5.15). Scale bar = 50 µm.
渦鞭毛植物門 渦鞭毛藻綱 ペリディニウム目 プロトペリディニウム科
Protoperidinium conicum (Gran) Balech 1974
Synonym: Peridinium conicum Gran 1902

単細胞遊泳性。細胞は背腹にやや扁平、大きさ 70-85 X 60-76 µm。左右がほぼ対称で横溝・縦溝が直交する。上殻は三角形。下殻の左右両縁はわずかに窪む。下殻後端の窪みは明瞭で左右2本の後角がある。後角先端は鋭く尖る。 横溝はやや深く、両端はほとんどずれない。横溝・縦溝の縁には幅の狭い翼片がある。光合成能を欠き、従属栄養性。

鎧板表面には細かい網目模様がある。鎧板配列はPo, X, 4', 3a, 7'', 3c, 6s, 5''', 2''''。頂板1'は菱形(ortho)で幅が大きく、前挿間板2aは六角形(hexa)。

シストはやや上下に扁平、直径 60-80 µm。表面には長さ13-16µmの刺状突起が多数あり、前角・後角だった部分には刺状突起が数本集合している。偽横溝・偽縦溝はやや凹んでおり、前者には2列の刺状突起がある。発芽孔は第2挿間板に対応し、六角形。 シストの学名はSelenopemphix quanta (Bradford) Matsuoka。

世界各地の沿岸域に分布する。

参考文献 References