本文へスキップ

学生によるつくばの研究者紹介

日本でも有数の研究学園都市であるつくばには、最先端の設備を備えた研究施設が数多くあります。 そのような研究施設で働く研究者の方々はどのような仕事をされているのでしょうか?
生物学類の学生たちがインタビューに行きました!

ギャラリー

身体の中のナノマシン ~設計図の情報を制御する仕組み~

たった750MB!私たちの身体の設計図であるゲノムDNAは、A、T、G、Cの4文字で表される物質が30億個つながってできあがっています。この数字は一見すると多いように思えますが、コンピューターの情報量に直すとわずか750MB、約CD一枚分しかありません。これだけの遺伝情報で、私たちは寝て、起きて、ご飯を食べて、考えて、様々な活動を行っているのです。今回はこの少ない遺伝情報をうまく活用する生命の情報制御機構の研究をされている高エネルギー加速器研究機構(KEK)物質構造科学研究所特別助教の安達成彦(あだち なるひこ)先生にお話を伺いました。 こちら

タンパク質の構造を決めるまで ~結晶から解析するタンパク質の構造~

私たち人間をはじめとする生物が生きていくために必要な生体構成分子のひとつ、タンパク質。このタンパク質の構造を解析できれば、生体機能の解明や、新薬の開発に役立ちます。その構造を明らかにする方法の一つとして、タンパク質を結晶化し、X線で解析する手法があります。構造解析のプロセスでは、最新の技術と職人の業がカギを握っています。今回は、X線結晶構造解析の手法を駆使してタンパク質の構造を明らかにすべく日々研究を重ねる、高エネルギー加速器研究機構(KEK)物質構造科学研究所の特任助教、千田美紀(せんだ みき)先生にお話を伺いました。 こちら

タンパク質の構造から分子機構を解き明かす
~胃がんを引き起こすピロリ菌産生物質『CagA』の正体を求めて~

日本人の死亡原因第1位はがんである。その部位別死亡者数の第1位は肺、第2位が胃となっており、その発病メカニズムの解明が急がれている。そんな中、最近、ピロリ菌が産生するタンパク質である『CagA』がその鍵を握ることがわかってきた。今回、高エネルギー加速器研究機構(KEK)物質構造科学研究所の構造生物学研究センターでこのCagAの構造の研究に取り組んでいる鈴木喜大(すずき のぶひろ)先生に、CagAの構造解析の必要性、現在の研究の進捗状況、未来の生物学徒へのメッセージなどを伺った。 こちら

複雑なタンパク質の構造を科学の力で表したい

X線を使うと複雑なタンパク質の構造をアミノ酸レベルで見ることができます。つくば市にある高エネルギー加速器研究機構(KEK)には、電子を加速して放射光を作り、その光を使って研究する施設のフォトンファクトリー(PF)があります。日本には大規模な放射光科学研究施設としてはこのPFと理化学研究所(播磨)のSPring-8があり、高輝度な放射光X線を使って複雑なタンパク質の詳しい構造を調べる研究も行われています。KEKのPFならではの研究とはどのようなものであるか、また、タンパク質の立体構造解析がどのように私達に役に立つのか、KEK物質構造科学研究所特任准教授の湯本史明(ゆもと ふみあき)先生にインタビューしました。 こちら

生命維持に欠かせない膜タンパク質、その構造が見たい!

病原菌はその名の通り、私たちの体に病気を引き起こす「悪者」です。私たちの身体はそのような病原菌と闘わなければなりません。私たちの身体はどのように病原体を認識し、戦う準備をするのでしょう。またどのように薬を作用させればよいのでしょう。今回は、その疑問を解決すべく「タンパク質の構造」という観点から研究を行なっている、高エネルギー加速器研究機構、物質構造科学研究所の田辺幹雄(たなべみきお)特任准教授にお話を伺いました。 こちら

タンパク質を「見る」研究に魅せられて

タンパク質は、私たちの体を構成したり、体の中の化学反応を手助けする酵素になったりと、生物が生きていく上で必要不可欠な要素です。タンパク質の分子は、アミノ酸が連なった鎖が組み合わさって、鎖がねじれたり、鎖同士が結びつき合ったりと、とても複雑な構造をとっています。「放射光」と呼ばれる強く明るい光を用いると、タンパク質の構造をまさに「見る」ことができます。今回は、その放射光を用いて、多くの生物に存在する「ノイラミニダーゼ」というタンパク質を見る研究をされている高エネルギー加速器研究機構(KEK)物質構造科学研究所、構造生物学研究センターの小祝孝太郎先生に、タンパク質をどのように「見る」のか、その先には何が見えるのかについてお話を伺ってきました。 こちら

無制限の好奇心を持つ系統学者

---(前略) 今から紹介する研究者は、まさにそんな演奏家に例えられる。その研究者の名は、三中信宏。進化学や系統学の世界に大きな影響をあたえてきた人物だ。その男が取り組む研究は、農研機構農業環境変動研究センターのユニット長という肩書からは想像もつかないほど多岐に渡る。文理の壁も、分野の壁も、彼の前には存在しない。しかし、その壮大さゆえ、全貌が掴みにくい人物であるとも言われる。そんな謎に包まれた素顔に迫るべく、インタビューに挑んだ。そこからみえてきたのは、予想とは大きく異なる人物像であった。こちら

生物と放射線 研究装置開発から医学基礎研究へ

目に見えない放射線はどのように生物に影響しているのか。6年前の原発事故以来、筆者はこのテーマに強い関心を持ち続けてきた。まだまだ分からないことも多い放射線は、どのように研究されているのだろうか。放射線についてさまざまな研究が行われる中で、今回は、放射線が生物に与える影響について研究する、高エネルギー加速器研究機構(KEK)の宇佐美徳子(うさみのりこ)先生に、現在力を注いでいる装置開発について、また、未来のガン治療につながるかもしれない基礎研究について、研究者になるまでの道のりと合わせて、お話を聞いた。こちら