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1. Cabomba caroliniana.
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有胚植物 維管束植物 種子植物 被子植物 スイレン目
ハゴロモモ科
CabombaceaeA. Richard
Synonym: Hydropeltidaceae (Candolle) Dumortier
根茎をもつ水生の多年草。二次成長しない。導管を欠く。原生木部間隙(protoxylem lacunae)をもつ。篩管要素の葉緑体はS型。初生根はすぐに退化。根端には二次原表皮があり、表皮は皮層外層から生じる。根の通気組織には隔壁がある。表皮は皮層外層から生じる。根毛形成細胞は縦列。proximal cell は小さい。 浮水性の茎をもち、茎はしばしば厚い粘液層に覆われる(e.g. ジュンサイ)。茎の維管束は散在し、2組になっている。節構造は不明瞭。 葉は互生(螺性、2列、4列)または対生。沈水葉または浮水葉、ハゴロモモ属は異形葉性を示す。沈水葉は二叉分岐的に裂けており、浮水葉は全縁で楯形。葉脈は掌状、二叉分岐的。托葉を欠く。 芽内形態は内巻き。葉肉はときに粘液細胞をもつ。気孔は不規則型。4細胞性で大きな頭部をもった腺毛をもつ。ときに連合乳管をもつ。厚壁異形細胞や精油細胞を欠く。 花は単生で腋生、小形の両性花。やや不規則な3数性で花要素はふつう輪生、ときに雄しべや雌しべがやや螺生。がく片は3枚で離生、1輪。花被片は3枚で離生、1輪、蜜腺をもつ。 雄しべは3または6、12、18個。離生で輪状またはややらせん状につく。求心的に成熟。花糸は細いがやや扁平、葯は外向または側向、縦裂。小胞子形成は順次型。花粉は単溝粒または三又溝粒(ジュンサイ属)。エンデキシンは非層状。花弁状仮雄ずいを欠く。 心皮はふつう3〜18個が離生、3個のときは花弁と対生(ハゴロモモ属)。輪生またはやや螺生。ときに花柱を欠如。柱頭は頂生(ハゴロモモ属)、または側線状(ジュンサイ属)。子房上位。面生胎座で各心皮に1〜3個の胚珠をもつ。倒生胚珠、厚層珠心。2珠皮性。外珠皮はhood-shaped。珠孔は内珠皮性。虫媒花。 果実は集合性の袋果または痩果。種子は有蓋。外種皮は柵状。。子葉は2枚。内胚乳形成は沼生目型。胚と内胚乳を囲む発達したデンプン質の外胚乳がある。 胚は大きく緑色または白色、子葉は2枚だがしばしば融合している。実生はcryptocotylar。 染色体数は n = 40, 48, 52。葉緑体ゲノムの反復配列中に逆位あり。デンプン粒は複合型(compound)。水溶性エラグ酸をもつ。青酸配糖体、サポニンを欠く。アルカロイドは? ジュンサイ属(Brasenia)とハゴロモモ属(Cabomba)の2属6種が知られる。スイレン科に含まれることもある。世界中の熱帯域から温帯域に点在し、湖沼など淡水域に生育する。日本ではジュンサイを食用とする。またハゴロモモ属は水槽での観賞用とされることもある。 |