ツヅラフジ科
Menispermaceae Jussieu
種子植物 被子植物 真正双子葉類 キンポウゲ目
低木または藤本でときに巻きつく(Stephaniaでは時計回り)。まれに草本または高木。異常形成層(同心円状)による二次成長を行う。コルク層は表層または皮層深くに存在。導管要素は単穿孔。木部の紡錘形柔組織はapotracheal。篩管の葉緑体はS型。ふつう材内篩部が存在する。 または階段穿孔をもつ。葉柄の維管束はarcuate。芽鱗をもつ。 節は3葉隙。葉は互生(螺性)、有柄葉で葉鞘を欠く。単葉で全縁または掌状に裂ける、または三出複葉。葉脈は掌状または羽状。托葉を欠き、基部に宿存性basal meristemをもたない。しばしばドマティアが存在する。葉はときに排水構造をもつ。葉肉には厚壁異形細胞が存在する。ときに砂晶をもつ。 、三出、掌状または奇数羽状複葉、小葉はpulvinate、全縁。葉脈は掌状または羽状。托葉をもつ。気孔は不規則型、cyclocytic。葉肉は蓚酸カルシウムの単晶または集晶をもつ。染色体数は n = 11(Sargentodoxa), 14-16, ?17, 18。 雌雄異花で雌雄異株まれに雌雄同株(?)。花序は腋生または茎生(cauliflorous)、散形花序まれに単性。花は小さく放射相称、3数性。萼片は2輪6枚、ときに1〜12枚、離生、瓦重ね状または摺り合わせ状。花弁は2輪6枚、ときに0〜12枚。ふつう離弁、ときに合弁。 雄花はふつう雄しべ2輪6個、ときに1〜40個。ふつう離生、とき単体〜五体雄しべ。花弁と互生または対生。葯は内向、縦裂または横裂。葯の内皮発生はfibrous thickenings、表皮は宿存性。葯壁はふつう2中層。タペータムは分泌状型。小胞子形成は同時型、花粉四分子は四面体型または双同側型、花粉は3(2、4)溝粒、溝孔粒またはrug(or)ate、2細胞性。 雌花はときに仮雄しべをもつ。心皮は3または6〜15、離生、ときに不完全心皮(アケビ属)、輪生まれに螺生(Sargentodoxa)。柱頭は頂生、湿性。花柱はほとんど発達しない。子房上位。各心皮に多数の直生〜倒生胚珠があり、面生または縁辺胎座(Sargentodoxaでは1個の胚珠が頂生胎座)。2珠皮性で厚壁珠心。珠孔はendostomal。胚嚢発生はタデ型、極核は受精前に融合。しばしば芳香をもつ。蜜腺は花被または雄しべに有りまたは無し。虫媒花。 果実はふつう集合性の。果実はときに乳管をもつ(Decaisnea)。外種皮外層はリグニン化、hypodermal cellsは厚化。内胚乳は細胞性、デンプンまたはヘミセルロースを含む。胚は直生または曲生、子葉は二枚。芽生えはphanerocotylarまたはcryptocotylar。 タンニン細胞あり。シアン化合物、アルカロイド、イリドイドを欠く。プロアンソシアニジンがときにあり。フラボノールあり(kaempferol、quercetin)。エラグ酸、アルブチンなし。サボニン/サポゲニンをもつ。アルミニウム濃縮あり?糖は糖アルコール、オリゴ糖、サッカロースの形で輸送される。 東アジア南部と南米南西岸に生育し、9属36種が知られる。Sargentodoxaは最も初期に分岐したメンバーであり、別科として扱われることも多い。 |