花序拡大 (下) [センター内]
アカツメクサ 赤詰草
Trifolia pratense L.
真正双子葉類 バラ目群 マメ目 マメ科 シャジクソウ属

ヨーロッパ原産の帰化植物。日本には明治初期に牧草として移入され、現在では日本全土の草地などにふつうに見られる多年草。センター内でも芝生地などにふつうに見られる。ムラサキツメクサともよばれる。茎は立ち上がり、高さ20〜60cmになる。茎には褐色の開出毛が多い。葉は3小葉からなる複葉。下部に着く葉では葉柄が長く、上部の葉では短い。小葉は下部の葉では広倒卵形、長さ 2〜5 cm、上部の葉では楕円形〜卵形。葉の表面にはふつう淡色の逆V字型模様があり、裏面には白軟毛がある。托葉は葉柄に合着、膜質、緑色の脈が目立ち、白軟毛がある。

花期は5〜8月。長さ1.3〜1.5cm ほどの花が多数(30〜70個)集まって球状の花序を形成する。個々の花はほとんど無柄で、受粉後も垂れ下がらない。萼は合萼、筒状、長さ 8〜9 mm、白軟毛があり、先に5つの細長い裂片があり、最下部の裂片が他の約2倍長。花冠は淡紅紫色(まれに白色)で蝶形花冠、花弁は5個 (旗弁・翼弁×2・竜骨弁×2)。花弁は基部で互いに合着し、竜骨弁は花糸とも合着する。旗弁は先が卵形に開き、斜上。竜骨弁の先は鋭頭。雄しべは10個、二体雄しべを形成する。雌しべは1個、1心皮性、長さ 13〜14 mm、花柱は長く、子房上位、縁辺胎座。果実は豆果、卵円形、3 x 2〜2.5 mm、無毛、種子を1個含む。