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ヒメスイバ 姫酸葉
Rumex acetosella
真正双子葉類 ナデシコ目 タデ科 ギシギシ属

ヨーロッパ原産で世界中に帰化しており、日本にも明治初期に渡来して全国に広がっている。路傍や草地にふつうに見られる1〜多年草。全体にシュウ酸を含むので酸味がある。根茎は地下を横走し、そこから地上茎を伸ばして群生する。地上茎は細く直立し、まばらに分枝、高さ 20〜50 cm ほどになる (スイバは30〜60 cmm で全体に大形)。葉はほこ形、長さ 2〜7 cm、基部は耳状に張り出す (スイバはやじり形で耳状にならない)。根生葉には長い葉柄があるが、茎葉では短いかこれを欠く。

花期は5〜8月。雌雄異株。枝先に長さ 10 cm ほどの総状花序をつける。雄花・雌花とも花被片は6個、2輪、緑色〜褐色。雄花は細い花柄の先に下向きに咲き、大きな雄しべが6個垂れ下がる (中写真)。雌花の内花被は花後にも大きくならない (スイバでは大きく翼状になって果実を包む)。雌花は雄しべを欠き、雌しべは1個、3心皮性、柱頭は3個で房状 (下写真)。果実は痩果、3稜形、長さ約 1.2 mm、がくが残存して長くなる。