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コウゾリナ 顔剃菜
Picris hieracioides ssp. japonica (Thunb.) Krylov
真正双子葉類 キク目群 キク目 キク科 コウゾリナ属

北海道から九州まで山野の草地や路傍にふつうに見られる越年草。高さ0.2〜2 m、根生葉は花期には枯れる。茎葉は互生。下部の茎葉は長さ6〜22 cm、倒披針形、基部は翼のある柄となる。中程の茎葉は長さ4〜12 cm、披針形、基部は茎を抱く。茎や葉に赤褐色で先端が2裂した剛毛があり、さわるとざらざらする (顔剃菜の名の由来)。

花期は5〜10月、枝先に直径 2〜2.5 cm の黄色い頭状花序(頭花)がやや散房状につく。頭花は30個ほどの舌状花からなる。総苞は長さ約1 cm、濃緑色、内片は線状披針形で剛毛があり、外片は短い。萼は冠毛状、2輪、成熟すると外側のものは細く短く、内側のものは長さ6〜8 mmで羽毛状。花冠は舌状花冠、先端に5歯があり、黄色。雄しべは5個、集葯雄しべ。雌しべは1個、2心皮性、子房下位、基底胎座。果実は下位痩果、赤褐色、長さ約4 mm、横じわがある。

変種であるカンチコウゾリナ (var. alpina) は亜高山帯〜高山帯に分布し、やや小さく高さ 20〜50 cm、剛毛がやや長く多い。花時にも根生葉が残ることが多い。また頭花が大きく、総苞がやや長く (1.2〜1.4 mm) 黒色を帯びる。