[センター内]
ワラビ
Pteridium aquilinum (L.) Kuhn
ウラボシ綱 ウラボシ目 コバノイシカグマ科 ワラビ属

日本全土の温帯から暖帯にかけて日当たりよい草地や疎林内に生える夏緑性の多年生シダ。菅平ではセンター内の草原や根子岳登山口の牧場などに多い。根茎は長く地中を匍匐し、直径約 1 cm、毛で覆われ、2環網状中心柱をもつ。葉は3回羽状複葉、長期間伸長を続ける。葉柄は長く、1 mに達することがある。わら色だが基部は暗黒褐色、淡褐色の毛が密生する。葉身は三角状卵形、大きなもので1 m x 1 m に達し、ややかたい髪質〜革質、黄緑色で有毛。基部の1対の羽片が特に大きく、2対目以降の部分とほぼ同大。葉軸の表側には溝がある。裂片は長楕円形、鈍頭で全縁、縁は多少とも裏側に巻き、葉脈は2〜3回叉状に分岐し、遊離する。

胞子嚢群は葉の裏面、葉縁の脈上につき、包膜と葉縁が巻き込んだ偽包膜で覆われる。胞子は四面体型、表面に細かいいぼがある。

食用シダとして有名。さまざまな有害物質を含み、牧場ではウシに避けられるため繁茂する。あく抜きをすれば安全とされる。