[けやき通り]
ブタナ 豚菜
Hypochoeris radicata L.
真正双子葉類 キク目 キク科 エゾコウゾリナ属

ヨーロッパ原産、昭和初期に帰化して各地に広まった。荒地や斜面などに生育する多年草。冬もロゼットで過ごす常緑性。葉はすべて根生し、羽状に深裂するものから分裂しないものまで形は多様、長さ 6〜11 cm、両面とも白い開出毛がある。

花期は5〜9月。花茎は高さ 30〜80 cm で細長く、ほとんど無毛で硬質、タンポポ属とは異なり上部で1〜3回分枝する。花茎には鱗片状の退化した葉が疎につく。花茎の先端に直径 3〜4 cm で黄色の頭花をつける。総苞片は細く狭披針形、先端は濃色で肥厚しときに角状突起になる。痩果には棘状の突起が密生し、先端は長く嘴状に伸びる。冠毛は羽毛状、2輪、内輪のものが長い。

和名はフランス語名の "Salade de pore"(ブタのサラダ)に由来する。タンポポモドキともよばれる。タンポポ属は花茎が分枝せず、鱗片葉をもたない点で区別できる。