ホトケノザ 仏之座
Lamium amplexicaule L.
真正双子葉類 シソ目 シソ科 オドリコソウ属

本州〜沖縄に分布。史前帰化植物ともされる。路傍などにふつうに見られる越年草または一年草。高さ 10〜30 cm。葉は対生、下部では葉柄をもつが、上部では無柄、長さ 1〜2 cm の扇状円形で鋸歯がある。

花期は3〜6月(ときに秋)、茎の上部の葉腋に長さ 2 cm ほどの花をつける。萼は筒状で先端に5歯がある。花弁は唇形花冠を形成し、紅紫色(まれに白色)、毛が密生する。筒部が長く、下唇は3裂し、中央の裂片はさらに2裂する。 雄しべは4個、2列にならんで花冠上唇の内側に収まっている。雌しべは1個、花柱は2裂し、子房上位で子房は縦に4裂する。つぼみのまま結実する閉鎖花をつけることもあり、近年都会では閉鎖花が多いものが増えているらしい。 種子はエライオソームをもち、アリ散布される。

丸い葉を蓮華座に見立てて仏の座とよばれる。ただし春の七草の「ほとけのざ」はコオニタビラコ(キク科)のことであり、本種ではない。また花が数段につくことから三階草(サンガイグサ)ともよばれる。