ノヂシャ 野萵苣
Valerianella locusta L.
真正双子葉類 マツムシソウ目 スイカズラ科* ノヂシャ属

南ヨーロッパ原産であり、食用として移入された帰化植物。路傍や草地に生える越年草または一年草。冬期はロゼットで過ごす。茎には四稜があり、二又状に何回か分枝、高さ 10〜40 cm。葉は対生、広披針形、下部の葉は有柄、上部の葉は無柄で粗く低い鋸歯をもつ。

花期は4〜6月。枝先に直径 1.5〜2 mm の小さな花を集散花序に多数つける。苞葉は長楕円形。 花弁は淡青色、先端は5裂して平開する。 雄しべは3個。雌しべは1個、3心皮性、子房下位。 果実は痩果、やや扁平、長さ約 2 mm。

欧米では栽培され、その若葉はフランス語でマーシュ (Mâche) 、英語でラムズレタス (Lamb's lettuce, Corn salad) とよばれる一般的な食材である。和名は「野のチシャ(チシャはレタス)」の意味であるが、レタスはキク科の縁遠い植物。

*オミナエシ科として分けることもある。