シロツメクサ 白詰草
Trifolium repens L.
真正双子葉類 マメ目 マメ科 シャジクソウ属

クローバーの名で親しまれている多年草。牧草として明治時代にヨーロッパから移入され、各地で野生化している。茎は地上を這って、節から根を出す。葉柄が長く、葉は3小葉からなる複葉(ときに4小葉からなる奇形があり、"四つ葉のクローバー"とよばれる)。小葉は長さ1.5〜3cmの広倒卵形で先端がややくぼみ、ふつう淡色の模様がある。膜質の托葉がある。

花期は4〜9月。長い柄(花梗)の先に長さ1cmほどの花が球形に多数(30〜80)集まって咲く。個々の花に短い花柄があり、受粉後花は垂れ下がる (中下写真)。萼は合萼で、5つの細長い裂片があるが、上部の裂片が他より長い。花冠は白色で蝶形花冠、花弁は5枚(旗弁・翼弁×2・竜骨弁×2)。花弁は基部で互いに合着し、竜骨弁は花糸とも合着する。花弁が桃色を帯びるものはモモイロシロツメクサ(f. roseum)とよばれる(最下写真)。 雄しべは10個で、基部で合着して二体雄しべを形成する。雌しべは1個、1心皮。果実は豆果で長さ4〜5mmの広線形、ふつう種子を2〜3個もつ。

江戸時代に輸入品の箱の詰め物として用いられていたことから詰草の名前がある。