1, 2. Ceratium arietinum. 生細胞 (腹面観 [1], 背面観 [2]). 下田沖 (2010.10.14). Scale bar = 50 µm (1, 2 共通).
渦鞭毛植物門 渦鞭毛藻綱 ゴニオラックス目 ケラチウム科
Ceratium breve (Ostenfeld et Schmidt) Schröder 1906
Synonym: Ceratium tripos var. brevis

単細胞遊泳性。細胞は典型的な錨形で体幅 64-85 µm。上殻高より下殻高がわずかに大きい。上殻は高さが幅の約1/2、左右が丸く張り出す。前角はまっすぐ前方へ伸び、体幹部長の2倍以下。下殻後縁は弧状に張り出し、後角へ移行する。左右後角は斜め前方へ出てゆるやかに曲がり、前方へ向かう。前角に対する左右後角の開きはほぼ等しい。左右後角先端は閉じて尖っている。黄褐色の葉緑体をもつ。

本種を含めて海産の Ceratium はタイプ種を含む淡水産の Ceratium とは系統的にやや異なるため、Neoceratium へ移すことが提唱されている (Gómezzo et al. 2010)。この場合、本種の種名は Neoceratium breve (Ostenfeld & Schmidt) Gómez, Moreira & López-Garcia となる。

暖海域に広く分布する。外洋に多いが沿岸域にも見られる。

参考文献 References