1-3: Ceratium furca. 生細胞. 下田沖 (2010.5.17). Scale bars = 50 µm.
渦鞭毛植物門 渦鞭毛藻綱 ゴニオラックス目 ケラチウム科
Ceratium furca (Ehernberg 1834) Claparéde et Lachmann 1859
Synonym: Peridinium furca Ehrenberg 1834

単細胞遊泳性。大きさは 70-200 X 30-50 µm。上殻は下殻よりやや長く、次第に細くなって前角に移行する。左右後角はほぼ平行に後方へ伸び、左後角長は右後角長の約2倍。形態変異が大きく、特に前後角の長さはさまざま。核は横溝の上に位置する (図2)。褐色の葉緑体をもつ。ときに分裂後の2個体が縦につながった連鎖群体状のものが見られる。

本種を含めて海産の Ceratium はタイプ種を含む淡水産の Ceratium とは系統的にやや異なるため、Neoceratium へ移すことが提唱されている (Gómezzo et al. 2010)。この場合、本種の種名は Neoceratium furca (Ehernberg) Gómez, Moreira & López-Garcia となる。

熱帯から寒帯まで世界中に広く分布する。特に本邦内湾域では多く、Ceratium属の中では最もふつうに見られる。

参考文献 References