1-3. Ulnaria ulna. 4. U. lanceolata. 5-6. U. aff. acus. 7. U. inaequalis. 1,2,5. 生細胞 (1,5. 殻面. 2. 帯面). 他は被殻 (殻面). 土浦港 (2006.10.30). Scale bar = 10 µm.
ストラメノパイル 不等毛植物門 珪藻綱 羽状目 オビケイソウ科*
ウルナリア属(ハリケイソウ属)
Ulnaria (Kützing) Compére 2001, Lange-Bertalot-Festschrift: Studies on Diatoms. Dedicated to Prof. Dr. Dr. h.c. Horst Lange-Bertalot on the occassion of his 65th Birthday., p. 100.
Type species: Ulnaria ulna (Nitzsch) Compére 2001 [= Bacillaria ulna Nitzsch]
Synonym: Synedra [unranked] Ulnaria Kützing 1844; Synedra subg, Ulnaria (Kützing) Frenguelli 1929

単体性または殻端の一端から粘液質を出して叢状群体を形成する。殻は線形、披針形〜紡錘形、殻端はときに突出する。条線はほぼ並行に殻套まで伸び、殻中央に狭い軸域がある。軸域は中央部で両側または片側に広がっていることが多い。縦溝はない。条線は単列または2列の単純な胞紋列からなり、篩板は繊細でときに板状 (EM)。殻肩の結合針を欠く。殻の両端には殻端小孔域がある (EM)。殻の両端にはそれぞれ1個の唇状突起がある (EM)。帯片は多数、閉鎖型、殻側に一列の小孔列がある。葉緑体は板状、2個、それぞれ殻面に面している (図1, 2)。

以前は Synedra または Fragilaria (subgen. Alterasynedra) に分類されていたが、近年別属に移された。

世界中の淡水域に極めて普遍的に生育する。多くは付着性、ときにプランクトン性。霞ヶ浦では Ulnaria ulnaU. lanceolata