真核生物の系統と藻類の占める位置
さまざまな形態形質,特に細胞の微細構造の比較と,分子情報の出会いによって,藻類という生物群の構成に関する理解は飛躍的に向上しました。それまで微細構造の性質から示唆されていたことが分子系統からも同じ結論が得られることで信頼度が大幅に増したといえます。
酸素発生型光合成は真核生物の系統樹のなかのさまざまな場所で出現したと考えられます。つまり葉緑体は真核生物の複数の系統で独立に獲得されたのです。このことは細胞共生による葉緑体の獲得という現象が一度ならず起こったと考えることで説明されています。