幹と枝
主軸から分枝した軸性の構造(茎)を枝(branch)という。また木本の場合、主軸のことを幹(trunk)という。
木本において何回も分枝している場合、幹から分枝した第一次の枝を大枝(limb, bough)、末端の数次の枝を小枝(branchlet)といい、その中間にあるものを狭義の枝とよぶことがある。ただしこれらの区分は厳密なものではない。また分枝回数が少ない場合は、特に区分せずに全て枝とよぶ。
ふつう末端にある枝は、現在伸張しているか、もしくは(休眠期の場合)最も最近まで伸張していた枝である。このような枝を今年枝または当年枝(hornotinous branch, current year's branch)とよぶ。それに対して休眠期を経て2年目になった枝は前年枝(last year's branch, previous year's branch)であり、以降順に3年枝、4年枝、5年枝.....とよぶ。
今年枝のうち、前年枝の頂芽から伸びたものは頂枝(terminal branch, terminal twig)といい、前年枝の側芽から伸びたものを側枝(lateraal branch)とよぶ。頂枝は将来の主軸になる枝であり、特に幹の頂端にある頂枝は一年生幹(annual trunk)という。
ふつうの枝のように節間が伸びて葉が散生してつくような枝を長枝(long branch, long shoot)という。それに対して節間が成長せず、葉が短い茎に束生する枝のことを短枝(short branch, short shoot, branchyblast, spur)という。短枝はイチョウ(イチョウ科)やマツ属(マツ科)、アブラチャン(クスノキ科)、ブナ属(ブナ科)、ガマズミ属(スイカズラ科)など広く見られる。サボテン科の刺は葉の変化したもの(葉針)だが、この葉針がまとまってつく刺座(areole)は短枝である。ホオノキ(モクレン科)やクヌギ(ブナ科)、ソメイヨシノ(バラ科)、フジ(マメ科)などに見られるように、短枝ほどではないがふつうの枝にくらべて節間が短い枝を短枝化した小枝(dwarfed branchlet)という。
主軸の側芽が休眠期を経た後に、主軸に遅れて側枝を伸ばす場合、この側枝を先発枝(proleptic branch, prolectic shoot)という。それに対して側芽が休眠することなく主軸と同時に側枝を延ばす場合、この側枝を同時枝(sylleptic branch, sylleptic shoot)という。先発枝をもつものは温帯より高緯度地域に多く、同時枝をもつものは低緯度地域に多い。
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