紅色植物門 Rhodophyta
次の点で藍藻の光合成装置と類似する。
フィコビリソームはフィコシアニンとフィコエリスリンからなる顆粒状の構造で,チラコイド膜の上に配置されている。明反応のための光はフィコビリソームで捕獲され,チラコイド膜に位置する反応中心に送られる。
一般に紅藻ではフィコエリスリンが多いために赤い色にみえるが,一部の紅藻は藍藻と同様に青緑色にみえる。
r-(またはb-) phycocyanin r-(またはb-) phycoerythrin allophycocyanin フィコビリソームとして存在
rはRhodophyceaeのr, bはBangiophyceaeのbのこと
葉緑体の構造
2重膜の葉緑体膜だけをもち,それ以外の外膜をもたないのは,灰色植物,紅色植物,緑色植物だけである。そのほかの藻類では,葉緑体はさらに1枚または2枚の膜に取り囲まれている。
現在,灰色植物,紅色植物,緑色植物だけが最初の共生で葉緑体が獲得された生物の子孫であると考えられているが,まだ証拠は十分でそろっているとはいえない。