海産の黄金色藻として記載された多くの仲間があります。ペディネラ藻類や珪質鞭毛藻類,サルシノクリシス目そしてパルマ目などです。そのほかMeringosphaeraやReticulosphaera, Rhizochromulina などの属があります。これらの多くは典型的な黄金色藻と較べると,細胞のつくりや光合成色素が著しく異なっています。詳しい調査が行われた結果,現在ではペディネラ藻類と珪質鞭毛藻類はディクティオカ藻綱として,新たな綱として認識されるようになりました。
パルマ目は依然として分類上の位置や系統上の位置が不明なまま残されている分類群のひとつです。パルマ目の藻類は両極に近い,寒冷な水域から見いだされ,記載されてきました。細胞が珪酸質の盾状のプレートに被われているという特徴をもちます。
これまでこの藻類については,培養が成功していないために多くの疑問が残されていますが,天然試料の研究から明らかに黄色植物の仲間であることがわかっています。盾状のプレートの形態が珪藻の増大胞子に見られる鱗片と類似していることから,珪藻の祖先生物であるという主張もなされていますが,想像の域をでるものではありません。今後の研究で新たな黄色植物の仲間として認識されていくものと思われます。